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2024年11月 福井テレビ番組審議会
<議題>
福井テレビ開局55周年記念特番
ポーランド孤児と名もなき外交官~今こそ伝えたい人道の物語~
放送/令和6年10月26日(土) 午後6時00分~7時00分
<審議概要>
・日本が100年以上前に行った支援が、後にポーランドの人道活動や日本との関係構築に繋がっていることに感銘を受けた。
・今の日本の難民対策はどうなのか、それに問題はないのか、また現状の平和外交というのは十分なのかといった問いかけも欲しかった。
・野口氏が「名もなき外交官」として紹介されるが、今回の番組の主役にもかかわらず、その背景や人物像が不明瞭だった。
・イエジィが「僕は家族を作らない」と言っていた場面は、戦争で人生を狂わされた人物が、これだけのことを周囲のためにやり遂げたというところを見せていただけて感動した。
・登場人物や場所がポーランドなのかロシアなのか分かりにくい部分があった。
・孤児たちが難民化して敦賀に来て、その後日本でお世話を受けて帰ったが、帰れたのはなぜなのか、何か状況が変わったのか、その部分を説明してほしかった。
・地元局が作っているので、敦賀のムゼウムについても触れて欲しかった。
・杉原千畝の話をプラスしたとしても、ポーランドがなぜここまで親日になるのか見えてこなかった。
・10年に渡る取材は素晴らしいが、それ故に、多くの材料を詰め込みたくて追い込み過ぎたことで話が分りにくくなってしまったのではないか。
・「私たちにも救える命があるのではないでしょうか」という最後の問いかけは、誰に向けて何を意味しているのかが伝わってこなかった。
・おそらく県民の多くが知らないであろう、敦賀出身で元ポーランド大使館書記官の野口芳雄さんという人物を見つけ出してきたことが素晴らしい。
・今回の放送を契機に平和が大切だということを再認識したり、日頃からの心構えや被災された方を温かく迎える機運や支援の輪の気持ちが広がってくれれば番組の成果と言える。
・今野アナウンサーの語りは、口調やスピードも程良かったし、表現もしっかりしていて分かりやすくて非常に良かった。
・50周年の時のポーランド孤児の特番を前編、今回のものを後編または続編という形で出せればよかったが、今回は独立した番組で作りたかったという制約があると、「ポーランド孤児とは」という解説が長くなり、本題が薄くなってしまった気がする。